「この世界の片隅に」には、リンという遊女が登場しますよね。
登場シーンも少なくあまり印象に残っている方も少なくないかもしれません。
しかし、完全版ともいえる「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」で登場するリンは、とても存在感を放っています!
リンや周作との複雑な関係がそうさせているのですが、一体どんな関係なのかよくわかりませんよね。
そこで、この記事では、リンを中心にすずや周作との関係を徹底解説します!
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「この世界の片隅に」のリン
「この世界の片隅に」に登場するリンについて紹介していきます。
リンとは?
白木リンは朝日遊廓「二葉館」で働く遊女です。
遊女とは江戸時代のころに盛んだった職業で、男性に対して性的なサービスする仕事です。
1946年に遊郭はなくなり、遊女も姿を消しました。
「この世界の片隅に」は1940~45年の話になるので、遊郭がなくなる寸前の話ですね。
遊女として働くリンはとても美人です。
名前の通りに透き通るような白い肌、大人びた表情をしています。
主人公のすずは天真爛漫で幼さが残りますが、リンはクールビューティーです(^^♪
すずよりも大人びて見えるのは、遊郭で働いているからでしょう。
遊郭は大人の世界なので、世の中の良い部分も悪い部分も見えてしまいます。
その現実を知ったからこそ、大人びているのでしょう。
作中では、以下のような重い言葉も残しています。
- 「何かが足らんくらいで、そうそうこの世界から居場所はなくなりゃせんよ」
- 「人が死んだら、記憶も消えて無うなる。秘密も無かったことになる」
とても若い女性から発された言葉だとは思いませんよね?
人間のいろいろな部分を見てきたからこそ言えるセリフです。
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生い立ちを紹介
リンは子だくさんの家庭に生まれました。
子供が多く、家庭も裕福ではなかったので、幼少期から苦労が多い人生でした(*_*)
小学校にはわずか半年程度しか通っておらず、カタカナしか読めません。
さらには、経済的な理由から人買いに売られてしまいます。
現在では考えられないことですよね?
しかし、当時の日本ではわりとよくあったことだと言われています。
幼くして売られてしまったリンは、自らの人生を悔いながらも頑張りました(^^)
売られた地で子守りとして第二の人生を送りますが、順風満帆とはいきません。
リンはすぐにその場所から逃げてしまいます(*_*)
理由は判明していませんが、子守りの仕事が相当堪えたのでしょう。
逃走を図ったリンは、その後さまざまな地を訪れます。
闘争の果てに行き着いたのが広島県の呉にある遊廓「二葉館」です。
二葉館にやってきたリンは、遊女になることを決意します。
遊女の道を歩んだリンですが、物語の後半で呉市が空襲に遭います。
呉への空襲によってリンが働いていた二葉館は消失しました。
二葉館で働いていたリンの安否は、物語では明言されていません。
しかし、空襲に巻き込まれて死亡した可能性が高いです。
直接的には描かれていませんが、映画のカットに死亡を暗示させる描写がいくつかあります。
例えば、空襲によって焼け落ちた二葉館の描写に、女性の長い髪が描かれていました。
髪だけなので何とも言えませんが、その死体がリンの可能性もあります。
その他にも不穏な描写があるので「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」を見る際にはよく確認してみてくださいね♪
リンは物語には密接に関係していませんが、かなりのキーパーソンです。
影の主人公とも呼べる存在なので、リンに注目して映画を見ることでより楽しめるでしょう♪
それにしてもリンの人生は壮絶の一言に尽きますね。
まさに波乱万丈な人生で、話を聞くだけでもつらいです。
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「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」のリン
「この世界の片隅に」には完全版の「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」という映画があります。
「この世界の(さらにいくつもの)片隅に」は前作と同じ内容ですが、新たなエピソードや250カット以上にも及ぶシーンが追加されています。
その追加シーンにはリンが登場することも多く、世界観がより深掘りされた内容になっているのです!
中でもリンと主人公のすず・キーパーソンの1人である周作との関係は見ごたえがあります♪
では、リンとすず・周作がどのような関係を持っているのか見ていきましょう。
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リンとすずの関係
リンとすずの出会いは、すずの買い物から始まります。
その日リンは砂糖を買いに闇市へ訪れました。
砂糖は無事に購入できましたが、帰り道が分からず途方に暮れてしまいます。
すずが困っているところにやってきたのがリンです。
事情を聴いたリンは、親切にも道案内してくれます。
リンに導かれてすずは闇市から脱出することに成功しました(^^♪
道案内してくれたお礼にすずは、お得意の絵を披露してリンにプレゼントします。
この闇市での出会いがきっかけで、リンとすずは友達のような関係になっていきました♪
リンは遊女で、すずは主婦とまったく立場の異なる二人ですが、仲良くなっていくシーンは良いですね。
しかし、リンとすずの仲が良い状態は、そう長く続きませんでした(*_*)
二人の関係性が悪化したのは、すずの夫である周作が大きく関係しています。
はじめはお互いに良い関係を築いていましたが、交流を重ねるにつれてリンとすずの背後に周作の影が見え始めます。
分かりやすく言うと、リンとすずと周作の三角関係が発生しました。
三角関係に陥ったリンとすずはそれぞれに思うところがあり、徐々に関係性が悪化していきます。
特にすずの葛藤は劇中で繊細に描写されていました。
「自分はリンの代わりに周作の夫になったのではないか」と思うほどです(*_*)
非常に重いコンプレックスを抱き、その悩みは物語の後半まで抱えてしまいます。
しばらくして、リンとすずは桜の咲いた公園で再会を果たしました。
すずはリンと再会してもなお、悩みを抱えていましたが、この再会を通して吹っ切れたようです(^^)
ハッピーエンドを迎えたリンとすずの関係性ですが、この再会を最後にリンは登場しなくなります。
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周作との関係
三角関係の原因にもなったリンと周作ですが、この二人の関係性は周作の想い人である可能性が高いです。
映画ではあまり紹介されていませんが、原作漫画では周作のリンに対する好意が描かれています。
例えば、リンはノートの切れ端を大切に持ってますが、そのノートは「ええお客さん」がくれたものだそうです。
のちにリンの持つノートの切れ端が、周作の持つノートと同じであることが判明します。
その他にも気になる描写があるので、原作漫画を読んだうえで映画を見ると理解が深まりそうですね♪
しかしまさか、戦争というテーマの作品に三角関係も描かれるとは思いませんでした(@_@)
今までにない見せ方をしているからこそ多くの人を引き付けたのでしょう♪
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以上、影のヒロインともいえるリンについて詳しくご紹介してきました。
遊女と言うことで、一見軽く見られそうな役なのですが、すずや周作との複雑な関係が絡んでくるので、一目置かれる存在ですね。
気になった方はぜひ映画や漫画でご覧になってくださいね。
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