ねーねー、さっきの人「ひゃっくり」って言ってたよ
うん、僕も初めて聞いたよ
方言なのかな?
そうだね、でもどこの方言かわからないよね
じゃー、調べてみて♪
わたしは埼玉在住なのですが、茨城に旅行に行った時に、現地の方が「しゃっくり」を「ひゃっくり」と言っていたんです。
軽いショックを受けてしまったので(笑)、「ひゃっくり」についていろいろと調べてみました。
この記事では、その調査結果をシェアさせて頂きますね。
記事の後半は、「100回続くと死ぬ」といった迷信についても取り上げていますので、ぜひ最後までご覧になってくださいね。
スポンサーリンク
正しい使い方と意味
調べているうちに、育った地方や、おじいちゃんおばあちゃんの影響で、子供のころから「ひゃっくり」というのが習慣になっている方が、けっこういらっしゃるようです。
大人になって、「周囲の人に笑われて恥ずかしかった」という意見も多く、「しゃっくり」と言い直すようにしているようですね。
「しゃっくり」が多数派というのは、明らかだと思いますが、「ひゃっくり」は間違いなのでしょうか?
辞書に載っているかそうでないかを基準とすると、「しゃっくり」が正解です。
「ひゃっくり」は辞書に載っていないので間違いということになります。
結論だけ述べると「ひゃっくり」は間違いということになりますが、あまり納得いかないですよね~。
その通りで、辞書がすべてではないと私も思います。
限定的ではあるけれど、実際に使っている方がいるし、意味が通じるのですから、個人的には「どっちも正解!」としたい気持ちです(笑)。
まわりの人に笑われると確かに恥ずかしいですが、「ひゃっくり」も、ぜひ生き残ってほしいです!
ちなみに、「しゃっくり」を辞書で調べると、このような意味です。
横隔膜が急に収縮して声門が開かれ、妙な音を発すること。その音。
意味は「確かにそうだよなぁ~」って感じですね。「ひゃっくり」も辞書に載ったら同じ説明になるのだと思います。
ところで、「しゃっくり」は「しゃくりあげる」が語源で、これは大阪弁に近い言葉です。
一般的な言葉は、東京弁が標準語ですが、「しゃっくり」は大阪弁が標準語ということになりますね。
東京に住んでいるご年配の方は、「しぶや(渋谷)」のことを、「ひぶや」と言っていた入り、「敷く」を「ひく」、「ひじき」を「しじき」と呼んでいたりしていたそうですよ。
「コーヒー」のことを、「コーシー」、「表彰状」を「しょうしょうじょう」というのには、ユーモアも感じられて、ほっこりしますね♪
このコーシー、おいひーねー
しょうしょうじょう(表彰状)
このようなセリフをおばあちゃんが言っていると、なんか歴史を感じていいですね。はっきり言って、どっちが正解でもいいような気がしてきますね。
関東寄りの昔の方は、「し」と「ひ」の使い分けが、けっこうあいまいだったのかもしれませんね。
スポンサーリンク
違いはあるの?
正解が分かったところで、この二つに違いはあるのかどうか、気になりますよね?
意味に違いはありません。違いがあるのは、漢字で書けるかどうかですね。詳しく解説します。
意味はどちらも、「ヒック、ヒック」という症状のことですね。そういえば、子供のころはたまに出ましたが、40代後半の私はいつしゃっくりが出たか思い出せません(^^;
唯一の違いは「しゃっくり」を漢字で書くと「噦り・吃逆(きつぎゃく)」となる一方で、「ひゃっくり」には漢字がないことです。
ふーん、でもどうして、しゃっくりには漢字が二通りあるの?
吃逆は医学用語らしいよ
医学用語はとくに知らなくてもいいと思うので、「しゃっくり」を漢字で書くと「噦り」と覚えておけばいいですね。
しかも、吃逆(きつぎゃく)のほうは、「しゃっくり」とも読みませんしね(^^;
どこの方言?
わたしが実際に聞いた方は、茨城県の方でしたが、どこでよく使われていたのでしょうか?
色々と調べていると、以下の場所が有力のようです。
- 東京
- 茨城
- 東北地方
- 北海道
かなり広範囲で、ざっくりいうと関東から東でよく使われていたようです。
西の方では「しゃっくり」、東では「しゃっくり」と「ひゃっくり」が混じっているといった感じでしょうか。
上述しています通り、昔は(といっても、今のおじいちゃん、おばあちゃんが子どものころ)どの地域でも「し」と「ひ」があいまいに使われていたため、どちらの言い方でもよかったのでしょう。
しかし、現在は「し」と「ひ」を明確に分けて使っているため、「ひゃっくり」といういい方はしないのです。
ご参考ですが、「し」と「ひ」をあいまいに使う例はほかにもあります!
- 火のことを「し」
- 引っ越しを「しっこし」
- 菱形を「ししがた」
- 飛行機を「しこうき」
- しつこいを「ひつこい」
- 潮干狩りを「ひおしがり」
- 日比谷を「しびや」
おばあちゃん、おじいちゃん世代の中には、全員じゃないと思いますが、こんなふうに言っていたんですね。
そうえいば、しつこいを「ひつこい」って言っているおばあちゃんいたなぁ~
日本語の表現ってたくさんあって楽しいですね♪ 言葉って、本当に世代や地域によって変化することがよくわかりました。
スポンサーリンク
「100回死ぬ」は本当?
ところで、「しゃっくりを100回すると死ぬ」っていう迷信聞いたことがありますよね~。わたしも、子どもの時、「ちょっと怖いなぁ」と思ったことがあります。
大人になっても信じている人はいないと思いますが、もしお子さんが信じているようなら安心させてあげたいですよね。
しゃっくりが止まらないよう~。100回すると死ぬの?
絶対死なないよ! しゃっくりが100続いたら病院にいこうね、っていうことだよ
なんて、言ってあげるといいかもしれませんね。
実際に100回続くなんてことは、そうそうなさそうですし、もしかすると、100回も続いたとしたら、親としても心配になりますからね。
スポンサーリンク
まとめ
さて、「しゃっくり」と「ひゃっくり」のどっちが正しいか? その違いはなにか? などについてお伝えしてきました。
今回、お伝えした内容を簡単に振り返っておきますね。
辞書に載っているのは「しゃっくり」。でも「ひゃっくりも」も言葉として実際に使われていましたし、誤りということではない。
【しゃっくりとひゃっくりの違いは?】
意味はどちらも同じ。ただし、漢字で書くと違いがあります。
【ひゃっくりはどこの方言?】
おおよそ、東京から東で、今のおじいちゃん、おばあちゃん世代のころに、使われていました。
【100回続くと死ぬの?】
迷信や都市伝説のようなものなので、死ぬことはありません。でも、そんなに続くとさすがに心配だと思うので、お子さんには、「100回続いたら教えてね」と、言っておくといいと思います♪
「ひゃっくり」と言っていた人に出会ったことがきっかけで、いろいろと調べ始めたのですが、「し」と「ひ」をあいまいに使う文化が昔の東日本であったなんて面白い発見でした!
いまでは、きちんと使い分けていますが、「言葉って本当に生き物なんだなぁ~っ」とつくづく思いました!
横浜市民。
子供の頃から「ひゃっくり」でした。
漢字では「百繰り」で、止まらないこと=百回繰り返すが語源と聞いて育ったので、大人になってもそれを信じています。
「じゃくる」の方が「びゃくる」(百繰る)の「ひ」を言えなく「し」に変化したと教わったので、納得した覚えがあります。
コメントありがとうございます!
ひゃっくりの漢字は、「百繰り」なのですね。とても勉強になりました。
そして、横浜でも使われていたということで、決して地方だけで使われていた言葉ではないこともわかりました。
この度は、貴重な情報提供、誠にありがとうございました。
山形出身ですが、東京に上京するまでしゃっくりを知らずずっとひゃっくりで育ってきたので「しゃっくり」が方言かなと思っていました。
ですが西日本の方と話してるとひゃっくり言わないと聞いて実家に間違ってるか確認しました( ´∀` )
多分東北日本海側と新潟の下越、福島の会津あたりは体感的にひゃっくりの人が多いと思いますが、東北太平洋側はどうなのか気になりますね